セブに初めて訪問した際に、300年前に建設されたサントニーニョ教会を観光にいきました。ここは多くの観光客が訪れる場所です。
そして、その観光客目当てに、路上で物売りをしたり、物乞いをしてその日暮らしをしているストリートファミリーが集まる場所にもなっています。
一人の少女が小さな子供と赤ちゃんを抱いてロウソクを売っていました。
子どもたちの表情は真剣だったのですが、ほとんどの観光客は無視して、逃げるように足早にその場を立ち去ります。
汚い身なりで、無言で近づいてきて、ロウソクを差し出しても、誰も買ってくれません。ツアー会社からも、ストリートチルドレンには関わるな。お金は渡してはいけませんと忠告されます。
私に気がついた少女が近づいてきて、ロウソクを買ってくれの身振りをします。
少女の名前はマージョリー、弟はイロイといいます。私はロウソクを買う代わりに、この子どもたちの写真をとって、それを送って上げると言ったら喜んで写ってくれました。それが、この写真です。
ホテルに帰って、プリントした写真を少女が書いてくれた住所に送ったのですが、届くはずがありません。家をもってないからです。あの住所はなんだったのか、いまでも謎です。
この子供たちとの出会いが私のセブでの活動の最初のきっかけとなり、現在も、セブで活動を続ける原動力になっています。
この写真がその後、私とセブ在住の日本人主婦の皆さんを引きあわせてくれるきっかけになりました。その後、どんどん話は展開していくのですが、その話は長いのでまたの機会に・・・
2015年12月17日、サントニーニョ教会に私が仲良くするファミリーに会いにいきました。大きくなったマージョリーはシングルマザーとして3人の子供を育てています。
左からハナ、ジョイジョイ、そして、母親になったマージョリー
その日は一番小さな男の子の誕生日だったので、マージョリーは路上でスパゲティを調理し、家族のために用意していました。
ストリートファミリーの生活は本当に大変です。この歩道にダンボールを敷いて寝ます。体を洗うときは近くのマクドナルドのトイレを使ったりします。雨が降ったら店の軒先の雨がかからない場所に移動します。12月17日、この日は例年になく暑い日で日中は光が刺すように痛かったです。そのなかで家族は物売りを続けていました。
誕生日を迎えた息子とマージョリー
現在はマージョリーの弟JOVIC、そして娘のJOYJOYをスカラーとして私が理事を務めるEMSというNPOで教育サポートすることができています。これは、一緒に始めた日本人の主婦のみなさん、そして私達EMSの活動をサポートしていただいているスポンサーのみなさまの暖かい協力のおかげです。
いつか、このストリートファミリーが路上から脱出できるようになることが私の希望です。
出来る限りのことをこれからもこの島で続けていきたいと考えています。
マージョリーの家族をはじめ、同じ様に貧困と戦う、およそ30名の子どもたちの教育支援を行っているEMSは、一緒に子どもたちをサポートしていただけるスポンサーの皆様を随時募集しています。EMSのWEBへ
現地の人たちが現地の貧困を無くすために組織したNGOもサポートしています。SLPCのWEBへ
EMS理事、CEC代表 池頭稔